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ダイビングクルーズ 2



 夜中にエンジン音が止まり停泊すると何となく眠ったようだ。
 早朝スタッフがドアをバンバン叩き、『Wake up』 といいながら各部屋を起こして廻っている。
 昨日見た予定表では起床後スグ朝食だった。
 息子を起こしてサロンへ行くが、朝食はパン2種類と卵、ハムなどだ。
 息子は一目見て、『昨日買ったおにぎりを食べるからいい』 といって部屋に戻った。
 今日はいいけど明日からどうするつもりだろうね。

 朝食後1本目のブリーフィングがYさんによって日本人だけ集めて始まった。
 ダイビングの1本目はダイブ数50本未満の人はチェックダイブがある為、ガイドをするスタッフの余裕がないそうだ。
 私は丁度50本ギリギリでクリア。
 しかしガイド無しで大丈夫だろうか? 他の人に付いて行くっていうのもいい加減だし・・・
 仕方がないから潜行したロープのブイが見える辺りでふらふらしようと思っていたら、『2本目のコッドホールは16m位行きますので1本目の水深は20mは取ってください』 とYさん。
 ということはロープのあたりでは水深20mないからもっと深いとこまで行かなくちゃダメってこと?? ますます不安になってきた。
 私たち以外の日本人は本数がない為チェックダイブがある。やはり二人で行くしかない。
 『ねえ大丈夫?』 と不安そうな息子の声。
 『とにかくコンパスを見ながら、ブイから沖にまっすぐ進んで、まっすぐ帰ってこよう。』 


 波がないのがせめてもの救い。用意を済ませ、順次潜行。
 海底のブイ近くではチェックダイブをしていた。
 息子とOK合図をし、付いてくるように合図してコンパスを見て進む。
 周りを見ながら進むとコンパスの方向がずれていく。情けないな! 仕方がないのでコンパスに集中して、とにかく水深20mまで行く。
 ここで180度方向を転換して戻っていく。
 あ!ブイが見えてきた。良かった!
 息子に合図を送り、近くの珊瑚礁の周りを廻ることにする。
 本当にGBRは魚の種類も多いし、珊瑚は見事だ。息子はビデオで私はカメラで夢中で撮影していく。
 エアーの残量と潜水時間をチェックするとそろそろ浮上しないとダメだと気付き、周りを見るとブイもロープも見当たらない。
 『え!何処にいるの私は??』
 息子に迷子になったみたいと合図する信じられないって顔をしてこちらを見た。
 周りに他のダイバーも見当たらないし、エアーがなくなっても困るからここで浮上して、ボートまで泳ぐか(あまり遠ければボートでお迎えに来てくれるし)と開き直っていると、息子が付いて来いと合図する。
 『大丈夫なのかな?』と思いながら付いていくとブイが見えてきた。
 『すごーい!! ダテに母より本数を重ねているんじゃないんだ!』
 安全停止をしてから浮上。浮上後、もちろんお小言?文句の総攻撃!
 確かに仕方がない。水深20mまでの往復が終わった時点で安心しきった私はその後写真撮影に夢中になりすぎて方向を見失ったんだから・・・
 ひたすら謝る。『でもどうして分かったの? コンパス見てたの?』
 『大体周りの風景を覚えていれば分かるだろう』
 『・・・』
 だってみーんな同じ珊瑚礁に見えるんだもん! と思いながら今後のため息子を褒め称えておいた。 


 でも2人だけで〈無事〉??に〈助け合って〉??ダイビングできたことですごーい〈自信〉??になった。
 ここでおやつタイム。
 ヘロン島のボートでもそうだったが、ここもやはりフルーツとチョコレートケーキ。
 本当にオーストラリア人はチョコレートが好きね。だってあんなに甘いものを2個も3個も食べれるんだもん。
 息子はチョコレートは食べられないし、フルーツも好き嫌いはあるが、スイカがあったので良かったね。
 このあとはいよいよ念願のコッドフィーリング!



ダイビングクルーズ 3へ続く・・・

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