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** ケアンズと森とビーチの休日 **

4.炎天下のプールサイドで




 




 今日、カナとレナが夢中になって遊んでいるのはサーフボード型の二つの浮き具だった。
 二つとも大きさは同じくらいで子供がバランスを取りながら上に立つことができるサイズのものだが、片方はビート板のような素材、もう一方は空気を入れて膨らませるようになっている。
 先日紫のヌードルがぽっきりと折れてしまったので代わりにロラリーが出してくれたらしい。

 でもこれ、上に立つのはかなり難しい。
 当たり前だけど簡単にバランスを崩して水に落ちてしまう。
 最初はしがみつくように乗って遊んでいるだけだったが、そのうちレナが上に立つことをチャレンジし始めた。
 元々レナはかなりバランスの良いタイプ。スケート靴をはかせても、滑るのは苦手ながら何故か止まって片足で立つのは得意。
 「カナは立たないの?」
 「立つ気無いもん」
 性格の違いが出る。









 ロラリーは朝からプールサイドのパラソル付きテーブルと椅子にニスを塗っている。
 電球を取り替えに来てもらったときも思ったけれど、女性二人で貸しアパートのメンテナンスなども全てこなしているのだから、時には力仕事なんかもやらなくちゃならない。
 パパがロラリーの所に歩いていった。
 煙草を一本渡している。
 ロラリーはフーッと一服。
 私からすると二人はプール越しなので話している会話は聞こえてこない。
 後からパパに聞くと、オーストラリアの煙草が如何に高いかと言った話をしていたんだって。
 ロラリーはしばらく炎天下で作業していたが、そのうち疲れたから今日はここまでと言って部屋に戻ってしまった。ニス塗りの続きはどうやら明日に持ち越されたらしい。






9-5 八号室へ続く


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