ポートダグラス楽園日誌2004 4-17


17.ヨタカ、ドラゴン、グライダー

 建物の裏手に大きな檻があり、中のバーに地味な色のずんぐりむっくりした鳥がとまっていた。
 結構大きい。
 そしていかにも頑固そうな目つきをしている。
 Papuan Frogmouthと表示がある。
 Frogmouth? がま口?と思ったら、奥さんが「Yotaka」と和名を教えてくれた。
 宮沢賢治の「よだかの星」に出てくる醜い鳥、「よだか」のことかな。
 クッカバラも目つきが悪く、そこがまた愛嬌があるが、ヨタカは輪を掛けてがんこじいさんのような目つきだ。夜行性なのか静かにその目を閉じている。

 パパがあっちにもいる、と指さすので今度は下の方を見たら、そこには小さなドラゴンがいた。
 レインフォレスト・ドラゴン。
 ガラパゴスのイグアナを小さくしたようだ。鰓が張っていて横腹がとげとげの体をしている。

 奥さんは檻を開けて、ドラゴンともう一匹、ヘビに手足が生えたようなリザードを出してくれた。
 触っていいわよと、ぽんと手に乗せてくれる。
 パパの手にはドラゴン、私の手にはリザード。
 うわぁ、ひんやりしている。湿ってはいない。ドライだ。つやつやしていい手触り。触るまでちょっと気持ち悪いかなと思ったけど、びっくりするほど大人しい。

 恐がりのカナは遠巻きにしているだけだったが、レナは触りたいというので、リザードを抱かせてやった。
 両手で危なっかしく支える。落とさないでね。
 自分もドラゴンも手に乗せてみる。
 こっちも大人しいね。


ヨタカ、ちょっと眠そう

レインフォレストドラゴン、乾いた感じで軽かった

リザード、つやつやしてすべらか、ドライでひんやり

レナも手に乗せてみる、大人しい

ロリキートたちは花をついばむのに忙しい


以上、グラナイトゴージで出会えるロックワラビー以外の動物たち


 奥さんは更に奥から木の箱を出してきた。
「ベリーソフトだから触ってみて」と即す。
 木箱の中には、乾いたユーカリの葉をかぶって何かふわふわの生き物が丸くなって眠っていた。
 そーっとなでてみる。
 うわぁ、何て頼りなげな柔らかさ。
 すごく気持ちいい。
 かっわいい、何という名前の動物だろう。
 奥さんは「グライダー」と言った。
 グライダー? 名前のイメージからすると滑降する動物。ムササビとかモモンガみたいなみたいなものかしら。
 どんな顔をしているのだろうとユーカリの葉をそっとかき分けていたら、奥さんが葉をよけて顔を出させてくれた。
 ふわふわの頭にちっちゃな耳がついている。
 夜行性なのか、本当にぐっすり眠っているらしい。
 フラッシュをたかずに一枚撮影させてもらった。
 後からDiscoverというアサートンテーブルランドの無料観光案内誌に同じ動物の写真が載っているのを見つけた。
 その生き物はMahogany Gliderと書かれていた。


ふわっふわで、すっごく可愛い
ユーカリの葉に埋もれて、よく眠っていた




4-18.ドキドキわくわく大集合へ続く


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