ポートダグラス楽園日誌2004 4-13


13.グラナイト・ゴージはどっちだ?

 グラナイトゴージ(グラナイト渓谷)は、絶滅寸前の希少種ワラビー、マリーバロックワラビーが生息していることで有名だ。
 小柄でフレンドリーなこのワラビーたちは、花崗岩の岩場で暮らし、観光客の撒く餌を食べて細々と生き延びている。

 日本人相手の野生動物ウォッチングツアーは、目玉の一つとして必ずここの餌付けを挙げ、例に漏れず私たちも去年はDOKI DOKI Tours主催するドキドキ夜行性動物探検ツアーで初めて渓谷を訪れた。
 霧雨の降る中岩場へ向かえば、小さなワラビーたちがわらわらと寄ってきた。ツアー会社が配る餌は一人ほんの一握り。あげ終わってしまえばそれで終わり。
 そしてゆっくり可愛らしいワラビーの仕草を見ようと思っても、ちょうど一握りの餌をあげ終わったあたりでツアーガイドは手を叩いて参加者たちを急かし、追い立てるように次へ向かわせる。

 あまりの慌ただしさに、フラストレーションもたまった。
 カモノハシは見つけられなくてもいいから、子供たちのためにももう少しグラナイトの岩場に留まりたいと思った。

 だから今年こそはグラナイトゴージでゆっくり厭きるまで餌付けしようと目論んでいた。

 レンタカー会社に借りた地図では、グラナイトゴージに向かう道は二本あった。
 一本は先ほどのロデオ大会会場を更に先へ10キロ以上行ったところ、もう一本はマリーバの中心街を曲がるようになっている。
 パパはロデオ会場の道へと車を走らせた。
 やっぱり午後になっても今日のマリーバ・ゴルフ場には野生カンガルーはいなかった。


マリーバゴルフ場で曲がり、ロデオ大会の会場横を通り、さらに先へ伸びているこの道は、実はチラゴーへ至る道だった。




4-14.迷い道、惑い道へ続く


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