ポートダグラス楽園日誌2004 3-16


16.ウォンバットにコアラの赤ちゃん

 入ってすぐ、砂地にカンガルーがごろごろしていた。
 暑さでうだっているらしい。近づいても餌を見せてもまるで興味を示さない。

 左手に行くとコアラ舎があり、コアラが数頭と通路を挟んでウォンバットもいた。
 きゃー、ウォンバットだ。
 実はかなりのウォンバット好き。
 去年の旅行で残念だったのは、何よりウォンバットに会えなかったことだ。ポートダグラスのレインフォレストハビタットには、カンガルーもコアラもカソワリーもエミューもクロコダイルもいるが、ウォンバットだけはいないのだ。
 ウォンバットもオーストラリア特有の有袋類。袋の口が後ろを向いているという変わり種。ずんぐりむっくりして小熊と子豚を掛け合わせたよう。ウサギのように穴掘りが大好き。


日中はカンガルーも元気がありません、夜行性ですからね

カンガルーの小型種をワラビーといいます

お腹の赤ちゃんも大きくなってくるとこのように、袋から頭ではなく長い足やでろんとしたしっぽを出していることがあります
左上とこれがウォンバット、子豚のような小熊のような、抱っこできる動物園もあるようですが、とにかく育つと重くなるので抱っこ可能なのはちっちゃいうちだけ
この子はもう大きいので、抱っこしたら間違いなく潰される?

黒い白鳥、パースには沢山いると聞きますが・・・


 パパにウォンバットだけで何枚撮影する気だと呆れられ、振り返るとおや、あのコアラは何か抱っこしているよう。
 丸くなって、むくむくした何かを守っているようなポーズを取っている。
 あれはもしかして、コアラの赤ちゃん?

 そのときはよく見えなかったが、レナと一緒にカンガルーに餌をやっているとカナが走ってきた。
「ママ、ママ、コアラの赤ちゃんの顔が見えたよ」
 急いで戻ってみると、あっ、本当だ。耳がのぞいている。
 かっわいいーっ。
 でもお母さんコアラは、寝ていなきゃ駄目ですよと言わんばかり、大事に大事に赤ちゃんコアラを包み込んでまた隠してしまった。その仕草が人間のようで、何だか可笑しくなった。お母さんコアラが赤ちゃんをとてもかわいがっている様子が見て取れた。
(コアラの赤ちゃんの動画もアップしました、GOGO豪州ブロードバンドからどうぞ)

 元々日本人の姿が多いなと思っていた動物園だが、さらにぞろぞろと団体が入ってきた。ツアーガイドの女性が大きな声で、「今、動物たちは赤ちゃんを育てる時期です。コアラやカンガルーの赤ちゃんに会えるかもしれませんよ、あっ、ほら、そこのコアラも赤ちゃんがいる」と説明した。
 さらにそのツアーガイドは園内をさっさと説明して回ると、最後にこう言った。
「みなさん、ここではたっぷり自由時間を用意しました。45分に集合です」
 それを聞いたパパは思わず腕時計を見てしまったそうだ。
 針は1時20分を指していた。
 自由時間をたっぷりって・・・たったの25分間のこと!?

 のんびり園内を見て回ったが、基本的に動物園としては二流という感じだった。オーストラリアに来てこれだけは見なくてはという動物はちゃんと揃えてあるが、それだけ。時間があるならケアンズ・トロピカルズーに行った方がいいし、レインフォレストハビタットの鳥類や、ハートレーズ・クロコダイルアドベンチャーのワニのように、しっかりとテーマを持って運営している様子はない。
 やっぱりここはアーミーダックに乗らないと真価が分からないのか。
 しかし、ワイルドライフパークを出ると料金所のところに着いたばかりの新しい日本人団体客がいて、一斉にぞろぞろとアーミーダック乗り場に向かっていった。

 うーん、やっぱり今のキュランダは私たちには合わないかもしれない。


面白い顔とポーズ、実は赤ちゃんがずり落ちそうになっているのです
コアラの赤ちゃん、顔が見えた




3-17.スミスフィールドのおもちゃ屋さんへ続く


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